てぃーだブログ › 平和こそ我が命 › 政治問題 › 知事の沖縄戦史改竄の狙は密室での政権への貢物か?
 那覇市の首里城公園近くにある旧日本軍沖縄守備隊・第32軍司令部壕の第1坑道入り口付近の司令部壕説明板について、県は、検討委員会(会長・池田榮史琉球大教授)を設けました。

 委員会は「慰安婦」「住民虐殺」の文言を盛り込んだ説明文を答申しましたが、外部からの抗議を受けた県は「明確に慰安婦がいたことを証明する文献、書類がない」「虐殺があったという証言と、なかったという証言の両方があり不確か」などの理由で「慰安婦」という文言と「日本軍による住民虐殺」に関する記述を削除すると言い出しました。

 委員会は、沖縄戦の実相を伝えるためには欠かせないとして、削除撤回を求める意見書を県に提出。28日には、県と委員が話し合うことになっていました。それなのに県は、3月24日、二つの文言を削除した説明板を、委員に事前連絡もせずに、一方的に設置してしまいました。
 仲井真知事は24日、記者団に対して「最終的にはわたしの判断だ」と述べ、委員会の答申の結果を踏まえて、知事自身が判断したことを明らかにしました。『慰安婦』と『虐殺』の話は(事実が)確認できてない。壕の目的を説明する案内板、説明板なので(記述削除は)妥当だと思っている」と話しました。

 委員会の答申と異なる見解を県が示したことについて、「県の一種の公文書みたいなもの。内容によって(記述が)適切かどうか、県は県で判断して書くのは当然だ」と述べました。

 仲井真知事は何故かたくなに沖縄県史をも無視し史実を改竄し始めたのでしょう。
 これは、大いに注意しなければなりません。


 沖縄戦の実相を歪める問題は、1980年代の家永訴訟「住民虐殺」、199年代からの「大江・岩波訴訟」(「集団自決」)、八重山教科書問題と繰り返されて来ました。

 県に働きかけた「外部」とは誰か分かりませんが、戦争を美化し戦争が出来る国にしようとする勢力に違いありません。
 八重山教科書問題も与那国島への自衛隊配備と関係ずけられるように、沖縄戦史の改竄は基地問題を悪化させる前兆であり、優れて沖縄の現代と未来の問題と見るべきです (辺野古テント村・村長の視点より) 。

  即ち仲井真知事による自公・民主政権の閣僚達への隠された「貢物」 と見るべきかもしれません。その手法はかなり強引であります。

  2010年の沖縄知事選後、自らの宜野湾市長当選報告に県知事に表敬訪問した安里市長と同伴した名護市長が「これからは知事の言われる普天間基地の県外移設とわれわれの主張する県内移設反対と共同歩調を取りたいが」と提案しました。

 仲井間知事は「考えが微妙に違う。同床異夢の感」と述べ提案を受け入れませんでした。知事選前は「県外移設と県内移設反対は殆んど変わらない」と言っておいて、知事選後は「微妙に違う」と言って、共同歩調を取りません。

  この間、仲井間知事は来年度の沖縄振興予算を一括交付金の形で3000億円規模にするよう要望し藤村修官房長官と、密室で断続的協議を重ねた結果、概算要求時から500億円が上積みされ2937億円を獲得、半分を超す1575億円が自由度の高い一括交付金となりました。

 その後、沖縄政策協議会で野田首相から予算案を示された仲井真知事は、会合後に「非常に良くやってくれ、心から感謝したい」とのべたと言います。

 政府はなぜ、何を根拠に、県の要望を受け入れ、500億円以上も増額したのでしょうか。
 政府が、米軍普天間飛行場の辺野古移設に対する仲井真知事の翻意・軟化を期待しているのは、言うまでもありません。

 今年になって政府閣僚が沖縄詣でを繰り返す度に昼間の公式訪問以外に夜の密室会合が目立ちます。
 そのような動きの中で出て来たのが那覇市の首里城公園内の第32軍司令部壕の説明板問題。


 県政の民主的な手続きもかなぐり捨てて強行される「慰安婦」「住民虐殺」の削除の裏で、密室協議による基地強化と戦争への道に警戒しなければならないと考えます。皆さんはどのように解釈し、どのように分析されますか?
                                                            以上




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